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ー 現在の海外店舗を教えてください！
シンガポールに北海道酒場を2店舗、インドネシアのジャカルタに北海道居酒屋と炎丸を計2店舗、マレーシアのクアラルンプールに北海道食堂を1店舗、香港に北海道居酒屋を1店舗と炎丸を2店舗の計3店舗、中国の広州と上海に炎丸を計2店舗、の全10店舗を経営しております。
ー 海外に出店されたきっかけを伺えますか？
2010年、私の居酒屋甲子園での優勝を見たというゴルフ場経営者の方から、自身が経営するシンガポールのゴルフ場内に業務委託で出店してほしいと依頼があったことがきっかけで、2011年5月、シンガポールに初海外店舗をオープンしました。
当時、海外に出店したいという想いはありましたが、どういった足掛かりで進めていくかはまったく決まっていなかったため、業務委託という形でリスクなく海外ビジネスを勉強させていただきました。
その後も同じオーナーさんが経営するゴルフ場内で2店舗出店させていただき、その経験を基に、2011年10月に初の直営店舗である炎丸をオープンしました。
ー 出店の際に苦労したことはありますか？
工事業者に資金を中抜きされることがありました。
また、デザインを日本人に、施工は現地人に依頼をするという場合、言語面での障害から認識のズレに発展してしまうというケースが発生します。
例えば、手に入らない材料があった際、施工会社はデザイナーや依頼した会社に相談をするのが一般的です。
しかし、言語の壁やそもそもの施工管理の甘さから、依頼した材料とは異なるものを使用して工事が進み、完成後に双方の食い違いが生まれることもありました。
デザインから施工までを一気通貫して行える工務店が理想ですが、ローカル業者に施工を依頼しても、日本人デザイナーにこだわる部分は施工管理に十分気を付けた方が良いと思います。
北海道酒場
ー 仕入れのルートづくりはどのようになさっていますか？
日本の産地から現地店舗まで、いかに中間業者を少なくして運ぶかに苦心しています。
例えば、北海道のものを羽田に輸送し、築地の食材と北海道の食材を同封後に航空便もしくは船便にて発送、到着地（空港または港）で現地業者が受け取り、店舗までの輸送をした場合、店舗に到着するまでに多数の業者が関与する分、金額も相当なものになってしまうからです。
産地と現地までの直行便利用や、高い冷凍技術を使っての大量輸送、少ない食材数で多数のメニューを開発することなどが求められます。
ー 路面店とモールに入った際の違いはありましたか？
シンガポールでは、ショッピングモールへの出店はもう控えたいです（笑）。
デベロッパーが力を持っているため、内装のデザインから営業中のオペレーションまで指摘されることがありました……。
また、アルコールがほとんど頼まれずドリンク注文率が15％以下でしたので、その点でも路面店との違いを感じました。
契約期間の短さと更新の際の大幅値上げにも辟易しました。
ー 海外出店に当たり何が最も重要でしょうか？
我々程度の小規模企業の場合は、独資や付き合いの浅いパートナー様と組んで失敗するリスクを背負うより、最初は業務委託・プロデュースが最良かもしれません。
マーケットをある程度理解し、現地でのコネクションも築けてきた段階で良いパートナー様を見つけることです。
また、現地法人を設立したとしても、1店舗だけでは出張経費や会社維持費諸々で利益が生まれず、出店した意味がなくなってしまうため、きちんと基盤を作った上で一気に店舗展開をすることが理想だと思います。
ー 海外出店の良いところを教えてください。
シンガポールに関しては税金が安いところです。
設立間もない会社には、減税があったり、繰り越し損金の上限額や期限もありません。
また、期限とは？ 繰り越し損金を計上する期限？ 10年後に計上してもいいのですか？
日本と比較するとビジネスインフラが整っているため、新しいビジネスを始めるには非常に適した環境です。
ー 海外出店の良いところはなんでしょうか？
シンガポールに関しては税金が安いところです。
設立間もない会社には、減税があったり、繰り越し損金の上限額や期限もありません。
日本と比較するとビジネスインフラが整っているため、新しいビジネスを始めるには非常に適した環境です。
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