ー 独立当初はいかがでしたか?
ブランド力がないので、日本人ターゲットでは売上が上がらず、タイ人の心をつかむメニュー開発を続けていました。そんなある日、タイで高級ラーメンを提供している店に行列が絶えないという話を聞き、当店でも試してみることに。680バーツ(約2,353円)で「トリュフ醤油そば」をメニューに追加したところ、狙い通りタイ人のお客様の比率が9割近くになったことがありました。
改めて戦略次第で売上、客層は変わると実感しましたね。
ー タイ人比率が9割とは!
予想外でしたね。オープンして2年半以上経過し客足も安定してきた2020年3月、新型コロナウイルスの蔓延でバンコクがロックダウン。その影響で飲食店の店内営業が禁止となったため、デリバリー、テイクアウトを始めることに。日本では麺が伸びるなどの理由から、ラーメンのデリバリーは難しいという声もあります。しかし、タイ人は日本人のように麺のコシにこだわりがないので、比較的スムーズに導入できました。
ー 日本人との味覚の違いが顕著に現れたのですね!デリバリー以外に何か新型コロナ禍で始められたことはありますか?
新型コロナ禍の2020年6月に、うどんとパフェを提供するうどんカフェ「Komugi Japanese Udon Noodle Cafe」をバンコクにオープンしました。タイには私がおいしいと感じるうどん屋がなく、自分好みのうどんを食べたかったという理由から、実は何年も構想していたのです。たまたま知人を介しリーズナブルに製麺機を購入することができたので、この状況下でも挑戦することに決め、物件を探しつつ、納得のいく麺をつくるため小麦の配合を研究し続けました。この時期の出店ということで不安もあったのですが、幸いなことに主力商品の白いカレーうどんを含め好評で、毎月、最高売上を更新しています。
ー 海外進出を検討している経営者の方にアドバイスをお願いします。
何が起こっても「人のせいにしない」ことですかね。海外では、急な家賃の値上げがあったり、時間、期日を守らなかったり、日本の常識が通用しないことが日常茶飯事です。新型コロナの流行で当店も影響を受けましたが、タイでは外資系企業に国からの補填はありません。日本にある店舗の運営の片手間に海外店舗を見る形で成功することは難しいです。現地に日本人がいることは必須です。
ー 今後の構想を教えてください。
新型コロナの蔓延により、従来の飲食店の営業スタンスである「店舗を出すことが利益につながる」という前提が覆ってしまいました。現状で正解はまだ分からないですが、デリバリーをはじめ、他に収入を得られるルートを模索しています。
ー 最後に、夢を伺えますか?
「記憶に残る店をつくる」ことですね。インパクトのあるメニューの提供など、1度ご来店いただいた方の記憶に残ることをして、目的来店していただけるお客様でいっぱいのお店をつくりたいです。
※1タイバーツ=約3.46円で換算
店舗名 | 熟成醤油そば 和久 |
---|---|
業態 | ラーメン店 |
店舗住所 | 3/2 Soi Sukhumvit 51 Sukhumvit Rd., Klongton Wattana, Bangkok |
電話番号 | +66 2 258 9584 |
営業時間 | 火~日曜11:30~21:00 |
定休日 | 月曜 |
URL | https://www.facebook.com/RamenWakyu |
MAP | |
備考 | 他店舗 タイ 1店舗 |
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