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「チョップスティックス」経営者インタビュー

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世界初!日本米で製麺したフォーを提供

ー 日本のお米で作った本格フォーや、ベトナムの屋台料理をいただける「チョップスティックス」。オーナーの茂木社長が、飲食業界に興味を持ったきっかけを教えてください。
最初は、実家が建築業をしているので、漠然と「家業を継ごう」と考えていました。しかし、学生時代に初めて海外旅行に行き「世界」を垣間見たことで考えが変わり、家業を継ぐ以外の道を視野に入れるようになったのです。これが飲食業界に目を向けるきっかけですね。

ー 「世界」を見たことから飲食業界を選ばれた理由について、もう少し具体的に伺えますか?
商売人一族ということもあるのか、将来的に「独立したい」という想いは飲食業界に足を踏み入れる以前からありました。「世界で活躍したい」という想いもあり、海外を見据えるのであれば和食を学ぼうと考え、調布の老舗和食料理店で修業をスタート。2年ほどが経過したある日、友人から「香港人の飲食店オーナーが、日本人シェフを探している」という紹介を受け、すぐに応募しました。

ベトナムの屋台料理「ブンボーフエ」
ベトナムの屋台料理の一つ「ブンボーフエ」

経営の壁に阻まれ苦戦続きの海外初挑戦

ー わずか2年の下積みで、いきなりの海外デビューとは思い切った決断ですね。
イギリスのオックスフォードで複数の飲食店を経営する香港人オーナーに雇われ、日本食レストランを立ち上げました。経験のない「ラーメン」や「寿司」もメニューに取り入れる必要があり、中華スープの作り方を香港人オーナーに教わったり、自己流で寿司を握ったりと、試行錯誤の連続でした。「マグロが欲しい」と伝えると、まるごと1匹納品されてしまい、アジ用の小さな出刃包丁しかなかったため、それでマグロの解体をしたこともありました。

ー 初めての海外での挑戦は、いかがでしたか?
海外では「日本人であることが武器になる」と思っていましたが、いざ挑戦してみると、外国人だからこそのさまざまな困難に遭遇しました。「料理」の面では「日本人」が武器になりますが、「商売」の面では、さまざまな要素が必要になります。「法律」のことや「税金」のことなどで、「言語の壁」を大きく感じました。
1年後にちょっとしたトラブルで帰国せざるを得なくなり、また新たに海外で挑戦するのか、それとも日本で商売をするのか、これからの人生について考え直すため、1年ほど浪人として実家で過ごしました。もうこのまま飲食業はやめて、違う業界へ行こうかとも考えていましたね。

「チョップスティックス」中野店の店内
ベトナム屋台の雰囲気を堪能できる「チョップスティックス」中野店

 

ー 飲食業から離れられた時期もあったのですね…!再び飲食業界に戻るきっかけは何だったのでしょうか?
浪人中もゴルフ場の厨房やリゾートホテルの配膳など、飲食に関わる仕事をしていました。その間、さまざまな求人情報を見て、どの業界、どの職種に応募しようか考えていましたが、どうせなら日本で一番大きいレストランの会社で働いてマネジメントについて勉強してみようと思い、株式会社すかいらーくに入社。和食部門の「藍屋」に配属されました。


世界で一番おいしい日本米と米麺文化

― マネジメントの経験を積み、満を持して「独立」することになります。しかし、今までずっと「和食」をやってきたのに、なぜ「ベトナム料理」での出店だったのでしょうか?
英国で生活をしていた時に、香港人の同僚たちとよく「飲茶」をしていました。その時に、米麺を初めて食べましたが、そのおいしさに驚きました。英国のレストランではカリフォルニア産の日本品種の「米」を仕入れていたのですが、日本品種は世界的にもおいしい米の種類として認められています。中でも、日本産の日本品種は世界で最高です。

日本には麺文化があり、さらに最高の米生産技術があるのに、なぜ米麺文化はないのか不思議に思いました。「日本の米なら、世界で一番おいしい米麺が作れるのではないか」そう考えたのが日本米を使った米麺開発のきっかけです。また、米麺ならば「フォー」という発想でベトナム料理に関わることになりました。ヘルシーなフォーに興味を惹かれたからでもあります。

トマトのフォー
日本米を使用した生麺の「トマトのフォー」

 

ー 生麺フォーをひっさげ、高円寺(東京都杉並区)に初出店を果たします。
「大一市場」という高円寺駅から徒歩2分ほどの、市場の中に店を開業します。1970~1980年代には活況を極めた市場だったようですが、私が開業した当時は、人通りはまったくなく、たまにおばあちゃんがカートを押しながら入ってきて乾物屋の前に座り店主と話し込んでいる、そんな閑散とした市場でした。
あまりにも客が来ないので、共同経営者は3ヶ月で撤退すると言い出しました。二人分の人件費は稼げなかったのです。

ー 共同経営者が辞めてしまうという危機的状況…。そんな最大のピンチを救った転機とは?
共同経営者から店を買い取り、私一人で経営を続けていました。なんとか私一人が生活をするくらいには、収入が得られました。
そんな状態が1年ほど続いた後、たまたま市場に来たテレビのディレクターが「何この店?日本初の生麺フォー?面白いね」ということで、番組で紹介してくれたのです。それ以降、さまざまなメディアに紹介されるようになり、徐々にお客様が増えていきました。

「チョップスティックス」高円寺本店
「チョップスティックス」高円寺本店

 

「チョップスティックス」の夢とは

ー 今後のビジョンについて教えてください。
店舗数を増やすというより、まずは現在運営している1店1店をお客様にとってより魅力的となるように改善していきたいですね。最低でも年に1度はベトナムで社員研修を行っているので、各店舗の店長には、現地で面白さを見つけて店舗運営に活かしてほしいという願いがあります。

ー チョップスティックスの目標・夢とは?
「ベトナム料理店として東京ナンバーワンになる」ことが夢です。お客様もスタッフもわくわくするような私たちにしかできない飲食店を作り続け、オンリーワンでナンバーワンの店舗になります。

牛トマトフォー
ヘルシーで日本人好みの「牛トマトフォー」
この記事を書いた人(著者情報)

rin

教えてASEAN編集部として日々経営者の方にインタビューさせていただいております!

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