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【TOP INTERVIEW】株式会社せたが屋 前島司氏

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憧れの地、ニューヨークでの挑戦

ー メディアに注目されたことで、国内での知名度が確固たるものになっていったのですね。
国内は1年に1、2店舗ペースで出店をしていました。
国内で出店を進めるうちに、「世界の中心でラーメン店を経営したい」という想いが湧いてきました。そんな時、アメリカ在住の知人から「ラーメン店を出店したい」という話をもらい、アメリカで法人を設立しました。

ー 海外初進出から、出店・経営が難しいと言われるアメリカに挑戦されたのですね。
世界の中心であるアメリカで、「今」の日本のラーメンを提供したかったのです。和食人気が向上していた時期ということもあり、「今だ!」と挑戦しました。営業許可が下りないなどで法人設立から1年を要しましたが、無事にオープン。取材が殺到し、アメリカで421万部発行されている週刊誌『ニューヨークマガジン』で紹介されました。ニューヨーク市内の飲食店やサービスなどをランキングする「ベストオブニューヨーク」で和食部門1位に選ばれたのです。

せたが屋 セントマークス店
ニューヨークにある「せたが屋 セントマークス店」

ー 世界の中心であるニューヨークで、その味が認められたのですね。
そうですね、快挙だと思います。これを機に、海外進出を拡大させました。文化の違いなどから撤退した店舗もありますが、台湾に2店舗、タイに1店舗、韓国に1店舗、マレーシアに1店舗、アメリカに4店舗出店しました。
2016年には吉野家の傘下に入ったことで、物件・人手不足の問題などが改善されていき、今まで以上に味の改良、出店に注力できるようになりました。

ー 海外出店をする方へのアドバイスをお願いします。
「簡単に話に乗らないこと」です。まずは3ヶ月、その土地に住んでみて、自分がその国を好きになれるか、ワクワクするかが大切です。情熱が伝わるお店を作ることが成功の秘訣だと思うので、パートナーのやる気と必要な食材をそろえるための流通整備ができるかも大切です。

前島氏が見据える今後の展開・夢とは

ー 今後の出店予定はありますか?
2021年に上海のららぽーとに出店予定があります。将来はヨーロッパにも進出したいと考えています。現在アメリカでは、お客様が自由に食材をチョイスして自分好みにオーダーメイドし、それをおしゃれな店内のオープンキッチンで調理してくれる業態の「ファストカジュアル」が主流になっています。そのため、当社でもお客様自身が具材をチョイスして自分好みの1杯に仕上げる、まぜそば業態の「mazete」を2020年2月にニューヨークに出店しました。日本のエッセンスを加えながらもローカライズされたトッピングやソースの組み合わせは3000以上となり、化学調味料は一切使っていないため、自分好みのヘルシーな1杯が完成します。この業態は、日本を含む各国で人気が出ると思うので、世界にどんどん広げていきたいです。

外観写真②
ニューヨークにオープンした「mazete」

ー 夢を教えてください!
現在は新店舗のオープン時以外は現場に立つことがないので、最後は「原点回帰」ということで、店舗で調理や接客をしたいと思っています。自分のお店を持ち、自らラーメンを作り提供し、お客様に喜んでいただきたいです。

この記事を書いた人(著者情報)

rin

教えてASEAN編集部として日々経営者の方にインタビューさせていただいております!

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