新型コロナウィルスの蔓延により、リモートワークやオンライン飲み会などのITサービスが一般化した世の中になりました。
ベトナム中部のダナンにある「Japan Quality Co.,Ltd」では、そんなITサービスのためのオフショア開発(ソフトウェアやWebサービス、アプリ開発・運用時テスト・品質管理)を行っています。
今回は、2020年7月1日に設立6年目を迎えた「Japan Quality Co.,Ltd」の現地代表取締役の伊藤仁さんにお話を伺いました。
記者:ベトナム進出以前は何をされていましたか?
伊藤氏:大学卒業後は、8年半日本の大手旅行会社で勤務していました。
その後、地場企業の輸入部門を経験し、12年前に「ヒューマンクレストグループ」に入社。
2015年7月に同グループ会社として「Japan Quality Co., Ltd」をダナンに立ち上げました。
記者:ベトナム進出のきっかけを伺えますか?
伊藤氏:少子高齢化が進む日本市場に対し、ASEAN諸国はこれから30年発展していくと予想されており、弊社もASEANへの進出を視野に入れていました。
中でもベトナムは、日本に似ている部分が多く、とても勤勉で親日的ということから進出先として決定しました。
記者:海外で仕事をする難しさはありますか?
伊藤氏:ヒューマンクレストグループ(横浜)で仕事をしている時からオフショア開発のテストや品質管理に携わっていて、出張ベースで世界各国に出向いてプロジェクトを担当していたのですが、一番の問題はやはり言葉でした。
クライアントは日本なので、ドキュメントやコミュニケーションは基本日本語ですが、現地のエンジニアは現地語か英語ですので、ドキュメントも会議も全てコミュニケーター(翻訳/通訳者)を介す必要があります。
日本独特の言い回しや専門用語など、コミュニケーターも完璧に訳せるわけではなく、日本側とベトナム側の板挟みになり、何度もやりとりが必要だったりします。
もちろん日本のクライアント側にも英語を話せる人はいますが、双方にとって英語は第2外国語なので、100%の意思が伝わる訳ではありません。
当時から、双方のエンジニアの中にコミュニケーターが入ることによって発生するロスとミスが、品質管理の大きな欠点だと思っていました。
ベトナムでは、コミュニケーターを入れずに日本語でやるスタイルを築きたいと思っています。
記者:日本人、ベトナム人スタッフの割合を教えてください。
伊藤氏:現在、ベトナム人スタッフ45人、日本人スタッフ5人の計50人で対応しております。
ベトナム人エンジニアの50%以上が日本語能力試験(※)のN1、N2を取得しており、N3も含めると75%以上になります。
(※)日本語能力試験は国際交流基金と日本国際教育支援協会が運営する試験で、日本語を母語としない人を対象に日本語の能力を測定し、認定しています。N1~N5まで5段階で評価され、N1が最も高いレベルになります。
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