ー わずか1ヶ月で開店されたのですか!?海外では改装工事に時間がかかると有名ですが……。
すし店の居抜き物件だったので、工事がほとんど必要なかったのです。加えて、空家賃の支払いが発生しないように当時はまだ前職で勤務していたので、休憩時間を全て費やし、睡眠時間も削って、会社設立、銀行口座開設、レストランライセンスの取得、メニュー作りなどを最短で行いました。
ハードだったため、オープン時には5kg痩せるほどでした。
オープンしてからは予想通り、ランチに周辺のオフィスで働く多くの方が来店してくださり満席が続きました。しかし、夜になると周辺の人通りが減り、客足は伸び悩むことに。ディナーの告知をするためにチラシを作成し、早起きして自ら地下鉄の出入り口で配布、近隣のオフィスビルの全ての会社に直接、訪問し、手渡しでチラシを配布するなどの地道な努力を続けました。
シェフもローカルのスタッフに任せていたのを日本人に交代し、料理のクオリティを安定させました。
ー 味の安定により変化はありましたか?
はい、チラシ配布などの地道な努力もありますが、味の安定も来店客数の安定の一因になりました。徐々にディナーの来店客数とともに常連のお客様も増えたのです。
次第にスタッフが定着し、味とクオリティ、売上が安定したため、2019年12月、おしゃれなバーやレストランが軒を連ねるロバートソンキーに2店舗目をオープンしました。
すると、すぐに新型コロナが蔓延したため、デリバリーと持ち帰りメインの営業にすることを余儀なくされました。シンガポールでは2020年4月7日~6月18日、飲食店はデリバリー・持ち帰りしか営業を認められていなかったのですが、店内営業が許可されてからは以前よりも忙しい状況でした。海外旅行を楽しみの1つとしているローカルが海外に行けないため、外食費にお金を使うようになったことが理由です。ケータリングやマグロ解体ショーの依頼も増加しました。
ー 海外進出を検討している飲食店オーナーの方にアドバイスはありますか?
海外ではサバイバル能力が最も求められます。予期せぬ出来事ややってみないと分からないことが多数発生するので、しっかり情報を収集し、改善のためのアクションに繋げることが必要です。
ー 現在の店舗について教えてください。
前述した通り、タンジョンパガーとロバートソンキーに2店舗構えています。ロバートソンキーは閑静な高級住宅街としても知られているため、タンジョンパガー店より客単価が高い印象です。
ー 今後の展開とは?
従業員が幸せに働ける環境、社内体制を作り、当社に関わる全ての方にハッピーを伝えることができる会社にしていきたいです。
当社の社名はKan grobal pte.ltd.です。シンガポールで安定的な利益が出る店舗を展開した後、名前の通り、シンガポール国内にとどまらず、その他の国にもビジネス展開するグローバルな企業に成長させていきたいです。
ー 最後に夢は何ですか?
ホスピタリティが高く、お客様に満足していただける店舗を展開していくことです。もともとビジネスマンだった知識を生かして、将来的には集客のための戦略計画など、管理面をさらに強化して飲食以外のビジネスにも多角的に展開していきたいです。
店舗名 | 寛 寿司 |
---|---|
業態 | 鮨店 |
店舗住所 | 10 Anson Rd, Singapore 079903 |
電話番号 | +65 6221 3678 |
営業時間 | 平日11:30~14:30、18:00~22:00、土曜18:00~22:00 |
定休日 | 日曜・祝日 |
URL | https://www.facebook.com/kansushi/ |
MAP | |
備考 | 総店舗数 海外 シンガポール2店舗 |
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