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売上成長率3倍、年内18店に!居酒屋「女子会」大ヒットの親、松本さんはシンガポールで豪手腕!第一回

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日本の居酒屋チェーン最大手のモンテローザ在籍時、「笑笑」の女子会プランを大流行させ、居酒屋チェーン業態を見事に復活させた松本尚さん。現在はシンガポールで外食事業会社ジェイフォートのCEOを務め、シンガポールのフードコートに自社ブランドの和食業態「五縁(GOEN)」を多店舗展開し、大躍進を見せています。おととしの7月に事業会社ジェイフォートを設立、昨年12月には売上成長率300%超え、1号店では1坪あたりの売上単価が3万シンガポールドル(約240万円)を記録。ローリスクハイリターン経営で豪腕を振るい、シンガポールの飲食業界からも注目を集める飲食業のプロフェッショナルがこの度、「教えてASEAN.NET」に登場です!

モンテローザ時代は営業本部長として2000店舗の統括を担った松本尚さん
モンテローザ時代は営業本部長として2000店舗の統括を担った松本尚さん

14店舗。年内に18店舗体制になる予定だという。

ー日本の業界からも引く手あまたの松本さんが、なぜシンガポールに?

多民族国家なので人々の食の好みは多岐多様。賃料は高い上に、全部輸入に頼っているからフードコストも高い。ジェトロか何かのレポートで、進出しても1年以内に撤退、もしくは潰れる確率が5割、2年目は7割という悲惨な数字を見たりもして。外食事業においてシンガポールは世界の中でも一番難しい市場の一つなんやな、そんならいっちょやってみたるか、と。シンガポールにきて数ヶ月、1カ月1000ドル(SGD)の生活をやってみましたら、いまシンガポールで流通している和食の価格では、シンガポールの一般の人々が気軽に手を出せないことに、憤りました。価格破壊したる、と使命感を感じましたね。

ー当初はうどんをメニューの主軸にしていましたが。

最初の1カ月は閑古鳥が鳴きました。ローカルの人たちは日本のダシがしょっぱすぎるということが分かり、うどんのメニューはメインからサブに置き換え、「日式カレー」を導入し、メインにしよう、と。1週間で答えを出せましたがね。シンガポールには日本からココイチ(COCO壱番屋)やモンスターカレーが進出していますが、フードコートには展開していない。実質、日本のカレーはフードコートに無かったんで、イケるな、と。

売上ナンバーワンのウッドランド店。駅に隣接するショッピングセンターのフードコートにある
売上ナンバーワンのウッドランド店。駅に隣接するショッピングセンターのフードコートにある

ーローカルの胃袋をつかめたのは。

定期的に大食い競争を開催していたら地元紙ストレーツ・タイムズの記者さんも興味をもってくれ、「このカレー旨いね」となって、記事で紹介してくれた。その記事の反響がものすごくて、3万件リーチされ、お客さんがお客さんを呼ぶようになり、売上が飛躍的に伸びました。実際に「フードコートの値段なのにレストランの味!」「安すぎ!」「量が多すぎて食べきれない!」といったお喜びの声をもらってますね。カレーの味付けには仕掛けをしていますが、こればっかりは企業ヒミツ(笑)。

日式カレー(ウッドランド店で撮影 ※オムカレーはウッドランド限定品)
日式カレー(ウッドランド店で撮影 ※オムカレーはウッドランド限定品)

ー儲からないのでは。

よく聞かれますけど、全くそんなことない。適正な原価で適正価格です。うちはディスカウントしない主義。エブリデーロープライスが一番ええんです。なんとかキャンペーンとかいって、ディスカウントし始めるようになったらその時点でアウト。麻薬をずっと打ち続けるようなもん。だからうちは、出店するにしても食材を仕入れるにしても、タフな交渉の連続。

繁華街オーチャードのショッピングセンターにある1号店はフードコート内で売上1位を誇る!
繁華街オーチャードのショッピングセンターにある1号店はフードコート内で売上1位を誇る!

ーシンガポールは政府が外国人の雇用を規制しているので、労働環境が大変と聞きます。

それはそうですが、弊社のスタッフの離職率は相当低いですよ。管理国家で契約社会というように、日本とは違うシンガポールの文化や教育制度を見つめたことが奏功していますね。うちではスタッフと雇用契約を結ぶ際、雇用形態や給与について、詳細かつ明確に契約書に記しています。シンガポール人はメディカルリーブ(病気のために取得する有給休暇)ばかり取ると頭を抱える日系企業の方もいますけど、うちの会社にそのようなスタッフは一人もいません。なぜなら1年間遅刻、欠勤しなかったらボーナスに1000ドル加算しますから。わずか入社半年で2000ドルから3500ドルと大幅に昇給したローカルスタッフもいます。仕事ができる人を昇格させて、給与をしっかり払えば、他のスタッフも頑張ったらこの人のようになれるんだ、と奮起してくれるようになります。

・・・第2回では、さらに踏み込んだ内容を。

 

 

この記事を書いた人(著者情報)

suzumaru

マレーシアとシンガポール、たまに日本を行ったり来たり。

街をウロウロするのが好きですが、すぐに迷ってしまいます。「無計画」「無駄」「回り道」で発見したできごとをレポートしてまいります。

 

 

 

 

 

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