以前の記事『You Art Academy①~民泊ツアーに参加したよ。編』でお伝えしたYou Art Academyの校舎はプノンペンにあり、そこで英語の学び場を提供している。
今回はYou Art Academyのクラスに参加し、代表の奥本氏に今後のビジョンを伺ってみることにした。
You Art Academyのクラスは英語とアートの二種類ある。
まずは英語クラスの方から見ていこう。
英語クラスは修練度別に三クラスに分かれている。
午前の部がAdvancedクラス
お昼の部がIntermediateクラス
夜の部がElementaryクラス
という具合だ。
わたしはお昼のIntermediateクラスに参加した。
講師はフィリピンの方だった。
きれいな英語ではっきりと話してくれるので聞き取りやすかった。
Intermediateクラスといっても、重要な基礎文法も確認しながら進めてくれるので、着実に力を伸ばせるように感じた。
クラスの人数もわたしを入れて5人だったので質問もしやすい。
何より笑いの絶えないアットホームなクラスだった。
先生に手取り足取り教えてほしい!
もっと濃密な授業を受けたい!
そんな方には、プライベート授業をおすすめする。
一対一で授業を受けられるので、自分の目的や上達度に合わせて授業を自由にカスタマイズすることができるのだ。
さらに、You Art Academyでは海外の高校や大学に進学するために必要な専門性が高い英語にも対応しており、それらはオンラインで学ぶことができる。
次にアートのクラスを見ていこう。
今回見学したときは受講生はみんな子どもたちだった。
多くのカンボジアの小学校は美術の授業を設置していない。
二部制を取り入れているところが多いため、美術や音楽といった情操教育までまわせる時間がないのだ。
You Art Academyのアートの授業は、そういったカンボジア教育の穴を補っているとも言える。
ちなみに料金は、英語・アートともに一か月計8時間の授業で100ドル。
プライベートコースは一時間20ドルとなっている。
ただ、この記事を読んでTwitterかFacebookで拡散した場合、今なら30%ОFFの特典つき。
次に、代表の奥本氏にインタビューをすることにした。
―なぜ、カンボジアで起業することになったのですか?
高校を卒業してから岡山で消防士として働いたのですが、ずっとやっていたレスリングにもっと力を注ぎたいと思うようになり、6年間勤務したのち大学に入学しました。
しかし、すぐにケガをしてしまってレスリングができなくなってしまったのです。
ケガをしてからは英語と資格の勉強に勤しみ、FP(ファイナンシャルプランナー)の資格も取得しました。
大学卒業後は志望していたFPの会社に入社することができ、毎日充実した日々を送っていました。
充実していたけれど何かが足りなかった。
そのときちょうどその会社の支社がカンボジアにあることを教えてもらい、研修として行ったのです。
それが、僕とカンボジアの最初の出会いでした。
その後、カンボジアの支社(実際は独立した現地法人だった)に入社したのですが、待遇はボランティアに限りなく近かったです。
それだったら自分で立ち上げようと思い、このYou Art Academyと民泊のメール代行を行うZAPという二つの会社をカンボジアで設立することにしたのです。
―You Art AcademyとZAPを設立した背景には社会課題を解決したいという想いがあると伺いました。
そうなんです。
ある日、カンボジアの農村に行ったのですが、そこではお金がなくて治療を受けられない人がたくさんいたのです。
同時に、医療知識を十分に持っている医師や看護師も少ない事実を目の当たりにしました。
原因は、貧困と教育機会の喪失。
この原因を取り除けば、彼らの命を守ることができる。
僕は、彼らの命を守りたい。
そう考え、人を雇用することで彼らを貧困から脱却させようと思いました。
そこでZAPを立ち上げたのです。
また、教育機会も与えたいと思いYou Art Academyも設立しました。
You Art Academyは、プノンペンとコンポンチュナン州にあり、プノンペンでは英語とアートのクラスを、コンポンチュナン州では貧困世帯にいる子どもたちが通うフリースクールを運営しています。
―カンボジアで会社を運営していて、何が難しいですか?
カンボジアに限らずそうだと思いますが、集客してその方たちをリピーターにすることが、自分でビジネスをするときに一番大切で且つ難しいことですよね。
ではどうすればいいかと言うと、来ていただいた方々に「この先生にもっと習いたい!」と思わせるくらい熱意を持って取り組むこと。
そして、この熱意を周りの人に伝えること。
もちろん、とても難しいことですがYou Art Academyのメンバーならできると思っています。
―設立してから一年、ほかにも様々な困難があったかもしれません。その経験から、これから何か経営していこうと思っている方に向けて、アドバイスできることはありますか?
一緒に仕事する前に、お互いのことを十分知る機会があった方がいいと思います。
育ってきた文化が違うなら特に。
入職してから大きな溝ができてしまうとお互いにとって不幸なので。
―逆に、起業してから嬉しかった瞬間はどんなときですか?
一番はやっぱり頑張ってくれたメンバー一人一人に、その月の給料を払えたときですね。
頑張ってくれた分ちゃんと給料を払って、彼らにいい思いをさせてやりたいなって思っています。
―最後に、You Art Academyの今後のビジョンを教えてください。
これからは、仕事というものがますます供給過多な時代になってきます。
そうした時代を生き抜くためには、無から新しい何かを生み出すクリエイティビティが必要になってきます。
広大な世界の中でクリエイティビティを生かす。
そのための英語でありアートなのです。
奥本氏は『フランス料理を屋台で食べるような感覚でサービスを提供したい』と言っていた。
You Art Academyでは、質の高い授業を手頃な値段で提供している。
授業料の問題で学ぶことを諦めて欲しくないから。
今日も奥本氏とYou Art Academyの挑戦は続いている。
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