株式会社タックルベリー(代表取締役 藤本伸也)は2000年4月に神奈川県藤沢市に釣り具専門店@タックルベリーを創業。中古釣り具の買取・販売が人気となり、2013年6月にタイ1号店であるバンコクエカマイソイ12店をオープンした際には、日本で189店、韓国1店、香港1店を展開する日本最大級の中古・新品釣り具専門チェーンに成長していた。
タイの釣り具マーケットは日本に比べると小さく、バンコク都内を見ても5店舗以上展開するようなチェーンは存在しておらず、大型店で50坪程度、20~30坪程度の小規模な個人店舗が点在するような状況であった。しかし、富裕層の一部に釣りマニアが存在し、日本にまで釣り具を買いに求めたり、そのような層を対象に日本から釣り具を平行輸入して繁盛している専門店も存在している。
株式会社タックルベリーは、2013年2月にバンコクの中心部のエカマイ通りから1本入った通りに約20坪の物件を取得、同年6月をオープン日と定め、現地法人Tackle Berry Thailand Co.,Ltd.(MD関口暁)を設立、オープン準備に入った。
@タックルベリーは一部の釣りマニアの間には知られる存在であったが、知名度はほぼ皆無。オープンまでにどのように知名度を広めるかが課題であった。ちょうどオープン2カ月前にタイで年に一度の釣り具ショー「タックルショータイランド2013」の開催があり、既に出店申し込みの締め切りは終了していたが、交渉の結果、会場の外にスペースを確保。日本から藤本社長をはじめ3名が乗り込み、日本の@タックルベリーのキャンペーンガールBerry Girlsのタイ版Berry Girls Thailandを結成して参加した。それらが功を奏し、3日間のショーの入場者数が約15,000人(主催者発表)の中で約半分にあたる7,236人が手渡しでオープン告知チラシを受け取り、3日間でFacebookのファンページの登録は一気3,000人に膨れ上がった。
そのような結果、2013年6月4日のオープン日にはオープン前から多くの買い物客が訪れ、@タックルベリー191店舗中、初日売り上げがそれまでのトップを大きく上回ることとなり大成功に終えることが出来た。今でもバンコクエカマイソイ12店の初日売り上げ記録は破られていない。
しかし、オープン直後、大きな問題に直面した。それは@タックルベリーはお客様から釣り具を買い取り販売するというビジネスモデルで、中古品の販売が店舗の売上と利益に大きく貢献すると同時に、お客様から中古釣り具の買い取りが生命線となっているが、タイではネットでの個人間売買が盛んに行われ、また周辺の釣具店でも中古の買取・販売が行われ、買い取り相場も高く、お客様から思うように中古釣り具を買い取れない(=仕入れが出来ない)という状況が続き、日本から毎月コンテナで届く商品が到着するまで店内に在庫が無いという事態となった。一方で、釣りのスタイルや釣れる魚の大きさなどの違いから、日本では売れても、タイでは全く売れない商品も続出した。
しばらく試行錯誤が続いたものの、今ではタイでの買取ノウハウも蓄積され、関口MDやスタッフが競合店をまわり、釣り堀や河川をまわり続けることで釣り人のニーズを把握し、売れ筋商品や人気が出るであろう商品を予測して日本へ発注をした。
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