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【知らないと損するタイ進出情報】タイの財閥研究 TCCグループ

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2010年代になると、実業家のタン氏が創業した飲料大手「オイシ・グループ」や、長らく米ペプシコの事実上の傘下にあった大手飲料「スームスック」などを相次いで買収。
13年には、シンガポールの「タイガー・ビール」をめぐってオランダのビール大手「ハイネケン」と全面戦争を展開。
この過程でシンガポールの不動産・飲料複合企業「フレイザー&ニーブ(F&N)」を手中に収めることに成功した。

圧巻だったのは、今年16年だ。
まず1月、小売市場規模ではインドシナ半島で首位となったベトナムで、独資本のスーパー事業「メトロ・キャッシュ&キャリー」を5.7億ユーロで買収、業界関係者の度肝を抜いた。
翌月には、仏スーパーマーケット大手「カジノ・グループ」から「ビッグCスーパーセンター」のタイ事業を31億ユーロで買収。
こちらも支配下に収め、CPグループ、セントラルグループと並ぶ「小売王」に躍り出た。
さらに、英テスコがタイで展開するスーパー事業「テスコ・ロータス」も手に入れようと、虎視眈々と照準を合わせている。

bigc

一方で、豊富な資金力を背景に不動産・商業施設の建設にも力を入れている。
チャオプラヤー川沿いで人気を集めた「アジアティーク」を観光地パタヤでも展開しようとしているほか、ラチャダーの旧ロビンソン百貨店の跡地で新たなモールの建設も計画中だ。
バンコクのサムヤーン地区では「ミットタウン」の建設に着手、バンコク北東部プラサートマヌキット通りでは100ライ(16万㎡)の大規模複合施設を予定している。

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シリワタナパクディー氏は1944年の生まれ。
11人兄弟の次男として育った。
父は中国潮州の出身で、タイに渡航後、屋台で客に料理を提供し子供たちを育てた。
1皿売って利益が1バーツもあれば良い世界。
生活は貧しかったが、夢があったという。

しかし、氏は父の仕事は手伝うことはあっても、継ぐことは決してしなかった。
一通りの教育を受けると氏は、既に記したとおり酒類販売会社に就職。
その後は、自らの力だけで道を切り開いていった。
出自やルーツをほとんど語らないシリワタナパクディー氏。
そして主要ポストを血族で固めた巨大同族財閥「TCC」。
次の一手が最も注目されるコングロマリットである。

itizoku

この記事を書いた人(著者情報)

kobori

2011年11月、タイ・バンコクに意を決して単身渡った元新聞記者。東京新聞(中日新聞東京本社)、テレビ朝日で社会部に所属。警視庁記者クラブで2・4課担当を通算4年経験。銀行破綻などの各種金融事件、阪神大震災、オウム真理教事件などの取材にも当たった。事件記者出身だが、取材対象は政治・経済、社会、科学、文化までなんでも。日本の新聞、雑誌、タイのフリーペーパーやウェブサイトなどでも執筆中。著述、講演多数。

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