※2022年1月11日時点の情報です。
タイ政府の新型コロナウイルス感染症対策を担う機関によると、1月2~8日に行った新型コロナ感染者を対象にした調査では、国内感染者の約6割がオミクロン株であったとのことです。
タイでもかなりオミクロン株が広がっています。
新規感染者数は、年末から1月5日までは3000人台まで減少していましたが、11日にはタイ全土で7000人を超える陽性者数、そのうちバンコクが600人近くと急激な増加傾向になっています。
1月8日にタイ政府から新たなゾーン分けと、規制措置の発表が行われています。
1月に入ってからのタイの新型コロナウィルス関連についてお伝えいたします。
1月8日、タイ政府の新型コロナ対策本部(CCSA)は、新型コロナの感染状況に合わせて、新たなタイ国内のゾーン区分を変更・発表しました。
新たなゾーン区分は以下の通りです。
(1)最高度厳格管理地域(ダークレッドゾーン):対象都県なし
(2)最高度管理地域(レッドゾーン):対象都県なし
(3)管理地域(オレンジゾーン):69県
(4)高度監視地域(イエローゾーン):対象都県なし
(5)監視地域(グリーンゾーン):対象都県なし
(6)観光開国パイロット地域(ブルーゾーン):バンコク都を含む26都県
ブルーゾーンであるバンコクでは、新規感染者数が増加傾向にあるものの規制措置は前回とおおむね同じレベルに留まっています。
夜間外出禁止令の適用はなく、飲食店、デパート、映画館や劇場、コンビニエンスストア・市場など通常営業が認められています。
パブ、バー、カラオケなどの遊興施設は、引き続き営業が認められていません。
飲食店でのアルコールの消費と提供は、少し規制が強化され、21時が上限となっています。
ただし、全店舗が対象ではなく、高い安全衛生基準を満たしていると受けられるSHA+あるいはThai Stop Covid 2 plus(TSC2+)認証の認証店に限られます。
加えて、接客を毎日担当する従業員はワクチン接種の完了が必須で、定期的に検査も行います。
もう1年ほど営業が認められていないバーやパブなどのアルコールを主体とした飲食店ですが、SHA+あるいはThai Stop Covid 2 plus(TSC2+)の認証を受けたレストランやカフェなどは営業可能なことから、それらへと転身するお店が増えています。
中には、レストランと言いつつ、バーやパブにしか見えないお店も。
食事を提供するという感じではありませんが、役人もある程度目をつぶっている部分もあるようです。
ただし、時間制限などのルール違反があった場合は厳しく取り締まっており、時間外のアルコール提供や、違法パーティーの検挙などよくニュースで目にします。
オミクロン株が検出されて以降、新規感染者数が急速に増加したのが日系工業地帯のあるタイ東部のチョンブリー県でした。
特にチョンブリー県に位置し、バンコクから日帰りで行けるビーチリゾートとして有名なパタヤでは、2022年1月上旬にバンコクを超える感染者数になったことが報じられました。
パタヤの中心部にあるツリータウン(バーが並ぶ屋台村)で、来店客のマスク未着用、ソーシャルディスタンスをとらず密集して騒ぐなどのルールが守られていなかったようです。
感染拡大はツリータウンが元凶だと、メディアで取り上げられていました。
現在では厳格に取り締まりが行われており、パタヤでは徐々に感染者数が減少しています。
2021年末より不安視されてきたオミクロン株の感染拡大ですが、「2022年1月には新規感染者数が1万人を超えるだろう」という各方面からの予想よりは踏みとどまっている印象です。
オミクロン株の感染が確認されはじめた時点から、タイ政府は「よほどのことがない限りロックダウンなどの厳しい規制措置はとらない」と明言していましたので、楽観視はできませんが、飲食店もアルコール提供完全禁止には至っておらず、それほど不自由な状況とはなっていません。
さすがに隔離なしで観光客がタイに入国できる「Test & Go」は無期限停止となっていますが、オミクロン株が最終形態でこのまま弱毒化し、インフルエンザと同等の扱いになってほしいと切に願う日々です。
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