マンダレーのものやシャン料理のマーラーヒンと現在ヤンゴンで流行しているマーラーシャンコーの1番の違いは、ビュッフェ形式で客が具材を選べる点だ。
「ザ・スパイシーハウス」では店内に野菜や肉をカテゴリーごとに分けたビュッフェラインがあり、客がボールに好きなだけ具材を入れていく。
最後にレジで重さを測って料金を払い、マーラーヒンのように汁なしで調理するか、鍋料理のように汁ありで調理するかを告げ、数段階ある辛さを指定。
さらに白いごはんかチャーハンかを選ぶ。
セットメニューもあり、2人前で1000円程度からとなっている。
つまり、流行の肝はビュッフェスタイルを取り入れたエンターテイメント化にあるといえる。
「ザ・スパイシーハイス」のオーナーであるアウンチョウサンさんに話をうかがった。
彼は中国系の血が入った弱冠24歳の若者で、中国に留学中、この料理に遭遇したという。
「マーラーヒンに似ていますが、自分で具材や辛さを選べるところがミャンマー人受けすると思いました。ミャンマーでは数年前から、具材をビュッフェ形式で選べる鍋料理店がはやっていましたから」
帰国すると父親の資金援助を受け、若者の街レーダンに新しくオープンした大型ショッピングセンターに第1号店をオープン。
若者をターゲットにした明るくモダンなインテリアも、店のヒットに貢献していそうだ。
周辺諸国に比べ、外食文化が遅れているミャンマーでは“エンターテイメントとしての食”がまだ発展しているとはいえない状態だ。
その中にあって、ビュッフェ形式の鍋料理やバーべキューの店のヒットがこの数年でもっとも顕著な食の流行だった。
マーラーシャンコーもその一端といえる。
ただ食べるだけでなく、食を通してなんらかのプラスアルファを楽しめる店が、今後もあとに続くのかもしれない。
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