【シンガポール】ナイトマーケット、ポップアップストア…需要を抑え波にのるシンガポール企業
飲食物だけでなく、オリジナル商品を売る、アクセサリー、帽子、デイパックなどの雑貨の店や、観葉植物の店などもバラエティ豊かに多数出ており、そぞろ歩きをより楽しくしています。
筆者が訪れたのが初日5月25日金曜日のオープン直後だったためか、その時は稼働していませんでしたが、子供が楽しめる遊具などもあり、若者だけでなく家族連れなども楽しめるようになっています。
シンガポールのこのようなイベントの時は座って食べる場所がとても少ないので苦労しますが、今回のArtboxは飲食スペースが余裕をもって用意してあったので、ゆっくり食べたり飲んだりできたのも好感が持てました。
ニッチな市場を見極める若きアントレプレナー
このイベントをシンガポールに招聘したのは、若干33歳のKent Teo氏が創業し、CEOを務めるInvade。
年に一度、マリーナベイエリアに光のインスタレーションを多数配置し人々を楽しませるi light marina bayでのマーケットなど、大きなイベントでのマーケットをオーガナイズする会社です。
Invadeが開催したFlashbangというイベントは、マレーシアのジョホールバルでの開催の打診を受けたといい、このようなイベントが国境を越えて望まれていることが伺えます。
元々夜市が人気で盛んな国の多い東南アジアですので、時代に合わせた新しいかたちのものが現れ、うけるのは自然なことなのでしょう。
興味深いのは、Invadeはショッピングモールの空きスペースにポップアップストアを設置させる業務も行っていたり、イベントやポップアップスペースに出店したい屋台主のマッチングプラットフォームも経営していること。
他にも、InvadeはMoxという名で、「コメイキングスペース」という、裁縫ルーム、木工ルーム、写真スタジオ、3Dプリンタースタジオを備えた新しいコンセプトの貸し作業スペースも経営しています。
シンガポールでは、Gapやバナナリパブリックが2018年に入り相次いでフランチャイズを終了させて撤退となったことなどにも見られるように、近年、実店舗のリテール業が逆風にさらされています。
しかしそれに反比例するようにモールの数は増えており、空きスペースがモールの運営会社には問題となっています。
そのような空きスペースを埋めるためや、モールの魅力を増して顧客に足を運ばせるため、目新しいポップアップストアや、コメイキングスペースといった新しいコンセプトでの出店が望まれているようです。
シンガポールの現況のニッチなところに入り込んで業績を伸ばすInvadeには、日本の会社も参考にするところがありそうですね。
Artboxはマリーナベイ・サンズショッピングモール横のBAYFRONT EVENT SPACEにて開催。
時間は午後3時から11時まで。入場は無料。
公式URL:http://www.artbox.sg/
MOX
住所:Katong Point, 451 Joo Chiat Road
電話: 8482 7876