最近の注目業態だが、昔からベトナム人が好きな鍋やBBQ、ビール、ベーカリー、スイーツの分野で新しい人気店が生まれている。ローカル企業Golden Gate Groupが運営する「Kichi-Kichi」(回転一人鍋、約7.5USDで食べ放題)、「Sumo-BBQ」(日本式焼肉、鍋、寿司、時間帯により約13-15USDで食べ放題、飲み物別)、「GogiHouse」(韓国式焼肉、アラカルト、客単価10-15USD)はベトナム人客をがっちり掴んでいる。特
GogiHouseはもっとも勢いがあり、すでに30店舗をベトナム全土で展開している。イオンモールのレストランフロアで売上ランキングトップ3の常連店舗である。
ビールをウリにしたBeer Club業態も一世を風靡している。この業態は、欧米の雰囲気を感じさせるスタイリッシュな内装に、ビール&ソーセージやスペアリブなどのフードメニューを提供している。そして何より、クラブ(いわゆるディスコ)のようにDJブースをもうけて大音量でダンスミュージックをかけている点が特徴である。ベトナム人の若者のハートを上手に捉えている。有名店は、Golden Gate Groupの「Vuvuzela」や、他企業運営の「PocPoc」、「Fox」、「Kingdom」など。ただし2015年の後半から、若干ブームの勢いに衰えの兆しが伺える業態でもある。
さらにベーカリー業態では「Tous les jours bakeries」(韓国資本、ベーカリー、菓子パン0.5USDから)がベトナム人客の人気を集めている。スイーツ分野では「MOF」(シンガポール資本、抹茶アイス等のジャパニーズスイーツ)が存在感を高めている。このジャパニーズスイーツ業態はローカル経営の店舗の参入も相次ぐ人気業態となっており、客層拡大しているが競争激化が予想される。
以上、ベトナムの外食市場は近年多様化が進んでいる。またベトナム人の消費力はますます強くなってきている。上記では触れなかったが、ディナー客単価100USDを超えるアッパーな和食レストランで宴会を楽しむベトナム人も着実に増えてきている。統計データではベトナム人1人当たりGDPは年間1,000USD前後だが、その数字では説明できない消費が行われている。今後はますます日系外食企業にとって魅力的なマーケットになっていくと思われる。
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