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【シンガポール】日本人会計士が見たシンガポールとアジアの市場(後編)

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記者:山下さんが考える海外進出成功の秘訣を教えてください。
山下氏:進出前であれば、とにかく、現地でのパートナー選びが重要になると思います。どのように売上げを立たせるか、費用対効果のバランスなど、戦略を徹底的に話し合うことができるパートナーか否かがポイントです。同時にリサーチ専門の会社や日系会計事務所など、現地を熟知した情報はもちろんのこと、進出を果たした同業オーナー、異業種オーナーなど多角的な方面の情報と綿密な市場調査が進出のキーとなることは間違いないです。
進出後でしたら、売り上げを向上させるために行う業務は、日本と変わらないと思います。

記者:周到な準備が海外進出の成功の秘訣なのですね。
山下氏:業務としてはそうですね。後は、「海外で働くことを楽しむ」ことです。シンガポールに進出するということは、シンガポール人を雇用するということです。「人は財産」はどの国でも変わらないと思いますが、文化や習慣、常識というものの概念が違う異国の人と協力してどのように業務を行うか、この点が実は結構難しいです。日本での常識から一旦離れることが重要です。日本の「言わなくてもこの空気感で分かってくれる」は絶対にないので、「パフォーマンスを最大に上げる」ということを伝え続ける必要があります。根気強くです!!

 

たんぱが居酒屋

海外進出時は文化、常識ともに違う現地の方を雇うので、コミュニケーションという課題がある

 

記者:海外進出を検討している方へのアドバイスをお願いします。
山下氏:前述しましたが、よく知っている土壌で商売をするわけではないので、「適切なパートナーを見つけて、しっかり市場調査を連携して行う!」これを最も大切にしていただきたいと思います。そして「タイミング」「勇気」「決断」、最後はこれにつきます。どれだけ良い戦略や事業計画を事前に立てても、現地でしか見えない景色もありますので。
余談にはなりますが、海外進出を果たした中小企業のオーナー様に感想を聞くと、法律、文化、ものの考え方、全てが違う市場では、最後は「気合いと根性」という方がほとんどです(笑)。

日本食例
日本食と日本流サービスはシンガポールでも大人気

 

記者:ありがとうございました。
山下氏:私の体験談ではありますが、少しでも海外進出をお考えのオーナー様の参考になればと思います。
世界に誇れる日本の繊細で高度な技術、卓越したサービスなど、もっと知ってもらえるように、日本のオーナー様とONE TEAMでこれからも頑張っていきます。

この記事を書いた人(著者情報)

buri

シンガポール在住buriです。

主人の赴任で愛犬(チワワ)と3人でシンガポールへ。     早5年目に突入します。
来星後すぐに仕事をはじめることが出来たので、異国の地にきても様々な人脈や知識を得ることができたのが私の財産です。

日本では金融関係、雑誌編集、取材、通販の商品企画プロデュース、販売等々人生経験だけは豊富に積んできました。

そんな私が見て、聞いて、食べて、学んできた、大好きなシンガポールの今を、日本人ならではの目線でさまざまな方面から多角的にご紹介したいと思います。

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