【3】商業モールでも悪い忖度(そんたく)
これも今年に入ってあったホントの話。
賃借人は日系飲食チェーン店。
契約までは非常にスムーズに進んだというのに、引渡しから建築というステップに進み、モールの建築責任者が出てきた段階で急に動きが鈍くなった。
ことごとく提出図面にケチをつけられなかなか進まない。
いよいよオープンに間に合わなくなる寸前のミーティングで再度図面を出さなければ遅延決定という状況となった。
しかし、ミーティング終了後、日本人がいなくなったところを見計らってモールの建築責任者が、テナント側の内外装工事担当のタイ人に
「出来ないなら私が図面を書いて間に合わせてあげてもいいよ。お金はかかるけど。」
と、今の流行りで言うなら「悪い忖度」を持ちかけてきた。
いくらか確認すると「5,000バーツ(約16,000円)」と言う。
そんな金額で解決できるならばと内外装工事会社の社長の判断ですぐに振り込みをしたところ、
「仕方ない。多少の不備があってもオープン日に間に合わせるようにしましょう。」とモール建築責任者の態度が一変。
内外装工事会社の社長は
「5000バーツで済むなら早く言えよ。。
今までの図面の書き直しはなんだったの。」と吐き捨てた。
さすがに大手のモールではこのような事例もなくなったが、中小規模のモールにおいては、リーシング担当者は競合になっている物件がある場合、逆に「悪い忖度」を持ちかけることでこちらに有利に事を進めてくれたり、その後も水面下情報を優先して提供してくれたりする場合もある。
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