【フィリピン】米メニューは必須！世界的なファストフード店もローカライズ化

フィリピンは日本と同じようにお米を主食としています。
2015年と少し古いデータですが、1人当たりの消費量は日本人の2倍以上（出典：農林水産省「平成28年度版日本産コメ・コメ加工品輸出ハンドブック」）となっています。

そのため、世界の人気ファストフードでさえもお米メニューを展開しローカライズするほどです。

今回は、フィリピンのファストフード店にあるお米メニューを紹介していきます。

どこでも米メニューが存在するフィリピンのファストフード

日本では食の欧米化や多様化が進んでいることから、米の消費量が年々減少傾向にあります。
（参考：農林水産省「年間1人当たりの米の消費量をおしえてください。」）

一方、フィリピンでは「ご飯を食べなかったら食事ではない」と言っても過言ではないほどお米を食べます。
朝・昼・晩の3食に加え、小腹が空いた際の間食でさえもお米を食べるのが常識です。

そのため、日本ではハンバーガーショップのマクドナルドや、ピザ専門店のピザハットといった世界の大手ファストフード店でさえも、フィリピン人向けにオリジナルのメニューを展開しています。

フィリピン人はパンやピザを食べない!?

ハンバーガーやピザをメインとする世界的企業までもがフィリピン内需向けにお米のメニューを展開しているというと、フィリピン人は米以外の主食を食べないのかと思いそうですが、それは違います。

フィリピン人の多くは「お米は食事」であり、「パンや麺類などはおやつ（間食）」として食べるのが一般的です。
麺類に関してはおやつとしてだけでなく、おかずとしても食べられています。

そのためパンやハンバーガー、ピザ、麺類など、お米を取り扱っていない多数の飲食店のメニューは、「おやつとして食べる料理」あるいは「おかずとして一緒に食べる料理」として認識されています。

フィリピンのファストフード店の米メニューとは？

フィリピンには数多くのファストフード店が存在しますが、アメリカを中心に世界で人気を誇るお店もあれば、フィリピン発祥のお店まであります。
そしてその多くに、フィリピン人が好むお米のメニューが存在します。

それでは、フィリピンの人気ファストフードにはどういったものがあるのか、アメリカ発祥とフィリピン発祥のお店に分けて、ローカライズされたお米メニューを紹介していきます。

※店舗によってメニューの内容が異なる場合があります。
※ドリンクやソース類が付いている場合でも、省略して表記しています。

①McDonald’s（マクドナルド）

安くて早くておいしいハンバーガーとして、日本では知らない人はいない「McDonald’s（マクドナルド）」。
世界のトップファストフードブランドとしても知られていますが、フィリピンでの支持率は低めとなっています。

《お米を使った商品のラインアップ》

《お店の特徴》
・マクドナルドのライバル「ジョリビー（後ほど紹介）」を意識したメニュー展開になっている

②KFC（ケンタッキーフライドチキン）

白いひげが特徴のカーネルおじさんがいる「KFC（ケンタッキーフライドチキン）」。
店名の通り、フライドチキンが主力商品のお店です。

《お米を使った商品のラインアップ》

《お店の特徴》
・他国、他店にはないフレーバーの丼がある
・大人数用のファミリーメニューにもお米が付いてくる

③Shakey’s（シェーキーズ）

「Shakey’s（シェーキーズ）」は、ピザの種類が豊富なバイキング形式のファストフード店です。

《お米を使った商品のラインアップ》

《お店の特徴》
・お米のメニューは1種類のみ
・ローカライズに力を入れていない唯一のファストフード店

④Jollibee（ジョリビー）

「Jollibee（ジョリビー）」はマクドナルドのようなメニューで、ハンバーガーやフライドチキンをメインに販売しているお店です。
フィリピン国内だけでなくアメリカ、ベトナムなど世界各国に展開しています。

《お米を使った商品のラインアップ》

《お店の特徴》
・朝食からお米を使用したメニューが豊富
・フィリピン人好みの甘いトマトソースと、塩味の利いたフライドチキンで、ご飯が進む味付け
・大人数用のファミリーメニューにもお米が付いてくる

⑤greenwich（グリニッチ）

「greenwich（グリニッチ）」はマニラ発祥のイタリアンフードのお店です。
ピザやラザニアがメインメニューとなっています。

《お米を使った商品のラインアップ》

《お店の特徴》
・炭水化物が3つそろったメニューが存在する
・あくまでもお米が主食で、その他はおかずとして食べられている
・大人数用のファミリーメニューにもお米が付いてくる

まとめ

今回は、フィリピンのファストフード店にあるお米メニューの事例を紹介しました。

日本で展開されている世界のファストフード店では、基本的なメニューはそのままに、「日本限定フレーバー」を提供することが一般的です。
一方、フィリピンの場合は文化や現地の嗜好（しこう）を理解した上で、メニューに反映されています。

日本人にとって衝撃の組み合わせなメニューもありますが、現地の嗜好に合わせたローカライズ戦略が成功のカギとなりそうです。