中華社会で「春節」と呼ばれる旧正月が間もなく到来する。
今年は暦の関係で2月15日~21日まで。
中国大陸出身者の華人が多く暮らすタイでも、今なおたくさんの人々がこの日を祝い、中華街では華やかなパレードや行事などが行われる。
一方、この期間にタイに旅行に出かける中国人も多く、タイ旅行業界(ATTA)の試算で今年は前年比で10~20%増の40万人が来タイするものとみられている。
タイ好きの旅行者ならご存じだろうが、タイには「正月」が3つ存在する。
一つ目は、日本や欧米諸国と同じ元日(1月1日)に新年を祝う正月。
次いで、今回の中華系正月。
最後が、4月の中旬に到来する古くからのタイの正月「ソンクラン」である。
1つ目と3つ目は法令によって休日とされているが、中華系正月は暦の上では平日に当たる。
それでも、毎年、多くの中華系タイ人が仕事を休んで旧正月の到来を祝う。
この時は特に、彼らは自らのルーツである「中華」を意識するのである。
タイの政財界に強い影響力を与えているのも中華系タイ人である。
財閥トップのCPグループやセントラル・グループ、TCCグループなどの創始者は軒並み華僑の末裔だ。
政界ではタクシン元首相一族が中国客家の出身である。
海岸沿いやあるいは陸路を伝わって、100年以上も前にタイに渡った人々。
国籍上はタイ人となっても、この日を忘れることは決してない。
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