日本とアメリカの公認会計士の資格を持ち、多角的に仕事をこなしている山下英男さんに、シンガポールを中心としたアジア市場についてインタビューいたしました。
濃密なお話をお伺いできましたので、2回に渡ってご紹介させていただきます。
【山下英男公認会計士プロフィール】
日本の大手監査法人、国際金融監査部で7年間上場企業向けの業務を経験。培ったスキルを活かすため、2017年に成長著しいアジア市場の中でも躍動感みなぎるシンガポールのコンサルティング会社へ転職。アジアで100社以上の日系企業のサポートを経験している。
記者:現在のお仕事内容を教えてください。
山下氏:既存の日系企業の財務相談はもちろんですが、新規の進出会社などの財務、事業進出のアドバイザリー、現地法人マネージメントサポート、M&Aアドバイザリーなど、垣根なく多角的に業務を行っています。
記者:現在は会計士に加えて、コンサルティングも増えているということでしょうか?
山下氏:はい、税金関係のアドバイスやご提案などは会計士知識としてもちろんですが、前段階のコンサルティングが非常に重要で必要不可欠となります。企業のオーナー様は言葉も文化も違う未知の市場に挑戦するのですから、単一的なお付き合いではなく、市場調査からはじまり現地顧客の獲得、クライアント引き渡しまでの業務などを行っています。よりオーナー様と近い距離・感覚で信頼いただき、成功に導けたらと思っています。
記者:お客様(オーナー様)と接することで、心掛けていることを伺えますか?
山下氏:できるだけFACE TO FACEでコミュニケーションをとることです。お客様が成功するためには、さまざまな不安や疑問をどれだけ聞き出せるかが重要です。しっかりと信頼関係が築けていないと、あまり込み入った話はできないですよね。私の仕事は、目に見えるものを製造している仕事ではないので、成果が分かりにくい部分があります。人間関係を構築して信頼いただく作業は、最も大切と考えています。引いては、仕事の効率化にもつながりますので。
記者:どのような企業からの進出相談が多いですか?
山下氏:最近は、日本で長年堅実に事業をしてきた中堅企業が多いです。日本は人口減少など、待ち構えている現状が厳しいです。この先50年の経営を見据え、巨大な東南アジアマーケットの開拓をしたいという相談が増えています。特に業種に偏りはありませんが、国別にみるとシンガポールは物流、教育、IT、飲食などサービス産業や銀行が目立ちます。ちなみにインドネシアにもお客様がいらっしゃいますが、こちらは製造業が多いです。
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