タイは日本と同じアジアの国ですが、食事習慣やテーブルマナーには異なる点が存在します。
日本では当たり前の習慣がタイにはなかったり、日本人には一般的なマナーがタイではご法度だったり、知らないと無意識にNG行為をしてしまうことも……。
ここでは、タイ文化への理解を深めたい!という方や、タイへの出店を検討している方に知っておいてほしいタイの食事習慣やマナーを紹介していきます。
サバーイサバーイ(気分が良い状態)を大切にするタイ人にとって、「お腹が空いていること」は正にストレスそのもの。
休憩時間や給食などで時間指定がある場合には従いますが、決まった時間に一家そろってテーブルを囲むルールを持たない家庭が多く、各々が食べたいときに食事をします。
このため、1日4~5食+小腹が空いたらおやつを食べるタイ人もいて、日本人から見ると「1日中何か食べてない?」と感じることも……。
1日3食の意識が強い日本人にとっては、不思議に感じる習慣の1つです。
食堂やフードコートでは、ランチタイムの終わった昼下がりに、食事をしている人の姿を見かけることもよくあります。
タイでは麺類以外の食事にスプーンとフォークを使います。
右手にスプーン・左手にフォークを持ち、フォークを使ってスプーンの上に1口分の量を取り、口に運ぶのは基本的にスプーンのみです。
魚や肉を切り分けるときは、フォークで押さえてスプーンでカット。
フォークで食材を刺して食べるのは「子供の食べ方」とされています。
外国人であれば食べやすいように食事をして注意されることはありませんが、お箸やナイフは用意していないレストランが多いです。
前述の「お腹が空いたときに食べる」食事習慣と、1口ずつスプーンに乗せて食べる食事スタイルが合わさった結果、タイのローカルメニューは日本の外食メニューと比べて量が少な目です。
日本でも定番のタイ料理として知名度のあるガパオライス、カオマンガイ、クイッティアオと呼ばれるタイのラーメンなどは、日本の1食分と比較すると、特に量が少なく感じます。
具材を全部乗せにする「ピセッ(スペシャル)」というメニューはありますが、ご飯や麺の「大盛り」があるお店は見かけません。
円換算すると1食300円以下で食べることができ安く感じる一方で、食事のスタイルに合わせて量も調整されているようです。
フライドチキンは、タイでも人気のファストフード。
日本では手に持ってかぶりつくイメージでも、タイでは「お行儀の悪い食べ方」とされています。
チキンを注文するとフォークとスプーンが付いてくるので、1口大に切り分けるか、手で小さくちぎって食べるようにしましょう。
タイの食卓では、食器を手で持ち上げるのはマナーが良くないとされています。
大皿料理を取り分ける際に持ち上げて移動させることはありますが、自分が使っているお皿を持ち上げることはしません。
タイ人と食事をするときは、左手に器を持ちたくなる気持ちをグッとこらえて食器を動かさずに食べましょう。
欧米で麺類をすするのはマナー違反と知られていますが、麺料理の多いタイでも麺や汁をすするのはNGです。
右手に箸、左手のレンゲを添え、箸で1口に納まる量を少しずつ静かに口に運びます。
ズルズルと音を立てて麺をすすらないよう注意が必要です。
食器に口をつけて汁をすするのは「卑しい食べ方」とされているので、スープはレンゲやスプーンですくって1口ずつ飲みましょう。
以上、同じアジアの国でも日本とは違うタイの食事習慣やマナーを紹介しました。
この他、「目上の人から食べる」「割り勘せず1人が支払う」といったマナーもあり、タイの食事マナーは「控え目に食べる姿勢」を見せることで、ごちそうしてくれる人への敬意を払う意味もあるようです。
日本人からすると「えっ!?そうなの」と驚いてしまう習慣もあるので、無意識にマナー違反をしないよう頭に入れておくと良いでしょう。
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