4月から広まったコロナ第3波が収束せず、そこにインド株(デルタ株)の変異ウィルスも加わり感染者数が増加の一途をたどっているタイ。
7月9日以降は、1日の新規感染者数が9000人台となってしまい、最も多いのがバンコクで、毎日3000人を超える状況になっています。
この事態を受け、タイ政府は7月10日ついに防疫措置の強化(CCSA決定事項第27号)を発令。
ダークレッドゾーン(※)のバンコクは、7月12日より1年ぶりのロックダウンとなりました。
(※)編集部注:タイでは新規感染者数に応じて、各都県の警戒レベルを色で区分。最も警戒レベルの高い厳格最高管理区域がダークレッドゾーンで、レベルが下がるにつれ赤、オレンジ、黄で区分される。
バンコクのロックダウンの主な決定事項と、初日のバンコク中心部の様子についてお伝えいたします。
ロックダウン実施の7月12日、タイ全土の新規感染者数は8656人、バンコクで2399人となっています。
6月28日に、店内飲食禁止などの制限措置を行っていたバンコクですがその効果は出ず、7月に入って逆に増加し、3000人を超える日が続きました。
このような状況から、時間の問題となっていた今回のロックダウンに至りました。
7月12日から、警戒レベルがアップデートされました。
ダークレッドゾーンはバンコクを含め、近隣のナコンパトム、ノンタブリ、パトゥムタニ、サムットプラカン、サムットサコンと、タイ南部のナラティワート、パッタニー、ヤラー、ソンクラー、計10都県です。
その他の県でも、警戒レベルの高い地域がかなり増えました。
レッドゾーンが5県から24県。
オレンジゾーンが9県から25県。
レッドゾーンとオレンジゾーンが増えたため、イエローゾーンは逆に53県から18県と激減しています。
この防疫措置の強化対策は、7月12日より最低14日間は適用となります。
以下、主な内容を抜粋しました。
バンコクなど10都県への緊急措置
・独立店舗、百貨店などの施設内、空港、駅、バス発着所、コンビニエンスストア内、路上の飲食店、移動販売、歩き売り、その他形態を含む飲食店および飲食の販売の営業時間を20時までとする。店内での飲食を禁ず。持ち帰りのみ認める。
・百貨店、ショッピングセンターなどの施設の営業時間を20時までとし、施設内のスーパーマーケット、衛生用品や医薬品、DIY用品、金融機関、情報通信機器、郵便・配送、修理・修繕といった分野の店舗のみ営業を認める。官民を問わず、ワクチン接種や医療行為のための部分は営業を認める。
・コンビニエンスストア、定期市場、ナイトマーケット、歩行者天国の営業時間を、20時までとする。従来から夜間営業を行っているコンビニエンスストアに関しては、20時から4時までは閉鎖する。
・屋外の公園、運動場、競技場の営業時間を20時までとする。
・古式マッサージ(足マッサージ含む)、スパ、美容医療機関、健康増進機関の営業を禁ずる。
・ヘアサロンおよび理髪店については、過去に発令した条件および防疫措置の厳格な実施の下で営業を認める。
他、5名以上が参加する活動の禁止や、教育関連機関の休校など。
夜間外出禁止令
当局職員による許可または規定された例外を除き、21時から4時までの時間帯における、住居からの外出を禁ずる。
公共交通機関
あらゆる形態の公共交通機関の営業を、21時から4時までの営業を縮小する。
※本件に違反する者に対しては、感染症法に基づき、1年以下の禁錮ないし10万バーツ以下の罰金、もしくはその何れについても科される場合があり、また非常事態令に基づき、2年以下の禁錮ないし4万バーツ以下の罰金、もしくはその何れについても科される場合がある。
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