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【タイ】【タイ仕掛人インタビュー】「諦めない」うま食堂店主、田辺文雄さん

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タイ王国の首都バンコク。
日本人も多く住むスクンビット通りのプラカノン地区に、白地に黒色の明朝体文字、赤い「UMA」のロゴマークが入った日本食料理店「うま食堂」が建ち並ぶ一角がある。
少し路地を入ったところにある「本店」に、メイン通りの「スクンビット店(2号店)」、ソイ・プラカノン通り(プリーディー通り)の「3号店」、BTSエカマイ駅寄りの「4号店」の4店舗。
現地の居住者らの間では「うま村」とも呼ばれているエリアだ。
「次も間違いなくプラカノン」と噂されていたところ、出店した5号店は遙か遠方郊外のラムルーカーだった。
狙いは、次の戦略は。
店主の田辺文雄さんに話を聞いた。

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Q(記者):ラムルーカーと言えば、バンコクの北隣パトゥムターニー県。
LCC専用空港のドンムアン空港の遙か向こう側です。
どうして、そのような場所に?

A(田辺):初めからこの場所に決めていたわけではありません。
妻のチアップとたまたま立ち寄った新装オープンのガソリンスタンドで、ふと空き物件を目にし、「これだ」とひらめいたのです。
その場で直ちにオーナーに連絡をし、手付けを打って即決しました。

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果たしてここにお客様がいるかは、正直なところ分かりません。
ただ、スクンビット通りのような限られた日本人中心のエリアで出店が続けば、パイの奪い合いとなることは必然です。
現在のような来客のある状況がいつまで続くかも分かりません。
タイで飲食店を運営している以上、タイ人客に訴えて行かなければ未来はない。
常々、そのようなことは考えていました。
そうした時に、PTT(旧名:タイ石油公社)のガソリンスタンドに出会ったのです。

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Q:先だって、ローカルバスを使ってバンコク中心部からラムルーカー店をお訪ねしました。
遠いですね。

A:高速道路を使って車で急いでも40分。
路線バスだったら、2時間以上はかかるのではないでしょうか。
驚いたのは、この場所に開店早々、スクンビットの常連のお客様が訪ねて来てくれたこと。
他のお客様の参考になればと、路線バスやロットゥー(乗合バン)での経路を記した案内書きまで作ってくれました。

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この場所にバンコク都心部から直行する鉄道やバスなどの公共交通機関はありません。
ドンムアン空港の裏にあるバーンケーン車庫から543系統(もしくは543ก系統)の路線バスが出ていますが、3キロ手前のクローン7市場で終点。
そこから先は歩くか、モーターサイ(バイクタクシー)に乗り換えるしかないのです。
周囲は見渡す限りの田んぼ。
夕方になれば、虫たちが一斉に演奏を始めます。
民家も所々にしかありません。
こうした場所に出店する決断をする人は、そう多くはないでしょうね。

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Q:なぜ、そのような場所に出店を?

A:それが、うま食堂のセオリーだからです。
プラカノンも以前はそれほど注目されていませんでした。
限られた範囲に同じ店を4つも出して、共倒れに終わるとの指摘もありました。
しかしながら、おかげさまで4店舗ともに共存が図れています。
狭いエリアなりに棲み分けが定着しはじめました。

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需要は掘り起こすしかないと思っています。
どこに鉱脈が眠っているかは分かりません。
ただ、それを掘り当てないと未来はない。
そう思っているのです。
ですから、プラカノンにまだ埋蔵するものが残っているのであれば、是非、出店を続けたいとも考えています。

この記事を書いた人(著者情報)

kobori

2011年11月、タイ・バンコクに意を決して単身渡った元新聞記者。東京新聞(中日新聞東京本社)、テレビ朝日で社会部に所属。警視庁記者クラブで2・4課担当を通算4年経験。銀行破綻などの各種金融事件、阪神大震災、オウム真理教事件などの取材にも当たった。事件記者出身だが、取材対象は政治・経済、社会、科学、文化までなんでも。日本の新聞、雑誌、タイのフリーペーパーやウェブサイトなどでも執筆中。著述、講演多数。

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