ー シンガポールで起業してみてどうですか?
来星した当初は右も左も分からない状態でした。
シンガポールってどこ?地図ではどの辺り?というくらい知識がありませんでした。
でも実際住んでみたらとても住みやすいです。
そんな知識ゼロの状態でしたから、初期投資なども、いくらかかるかまったく分からず手探りでした。
平均の予算がどれくらいなのかも分からない状態からスタートしましたので、ちょっとお金をかけ過ぎたかなと思うところはあります。
2019年で3年目に入り、ローカルのお客様も日本人のお客様も増えてきているので、まだまだですけど、少しずつ売り上げを伸ばしながら続けていこうと思っています。
ー 席数はどのくらいありますか?
28席です。
中規模な会は12名まで可能です。
貸切パーティーもたまにやります。
30~40人集まるときは、スタンディングのビュッフェスタイルで2時間で承ることが多いです。
ー 日本と比べて不便なところはありますか?
あまり無いです。
強いて言えば、スコールで濡れることと、お酒が高いということですかね。
僕たちみたいに飲食店を経営していると、横のつながりでお酒を飲む機会が多いです。
酒税と関税の関係からお酒が高く、飲む人たちにとってはちょっと厳しいですね。
ー 食材なども高いですか?
当店では、食材は全て日本から輸入したものを使っています。
そのため、日本の3~4倍のコストがかかります。
もともとシンガポール自体が、ほとんどの食材をベトナムやマレーシアから輸入しているので、少し高めかもしれません。
ー 東京の恵比寿も家賃は高いと思いますが、シンガポールとどちらが高いでしょうか?
家賃は恵比寿のお店と同じくらいです。
シンガポールの坪単価は東京と同じくらいか、場所によってはもっと高いです。
こちらは、人とのご縁で見つけたラッキーな物件でした。
ご縁からの良い巡り合わせだったので、即決めました。
ー シンガポールはオーナーさんが強いと聞きますが。
はい、日本と逆です。
日本だとテナント側が強くて、オーナーさんに要望を言えることが多いと思います。
「オフィスからレストランに変えたい」という要望やその逆も然りです。
でもシンガポールでは、オーナーに「ここはオフィスしかやりません」と言われたら、絶対に飲食店は入れません。
しかし、ここのオーナーさんは親日で日本語が話せる方でした。
その点も、ラッキーでしたね。
ー 物件にもオーナーさんにも良いご縁があったのですね。
そうですね。
人とのご縁が大事ですね。
ー 日本と比べて、スタッフに支払う給料はどうですか?
ローカル以外で言うと、うちはマレーシア人とタイ人がいますが、安くはないですね。
20数万円払っています。
物価が高いですからね。
アルバイトでも時給最低1,000円は出している状況です。
ー 今後の想いなどを聞かせていただけますか?
2年半やってきましたが、ローカル550万人には、まだまだアプローチが足りていないと感じています。
「水晶で赤身肉を焼く」という当店最大の特徴をもっと前面に押し出し、他の焼肉店と差別化していきたいですね。
ー 具体的に、どのような方法でアプローチをしていくか考えていますか?
オープン当初から経験を売るというか、「お客様に経験を楽しんでもらう」ということを、コンセプトにしています。
焼肉店の中では、「水晶で焼く赤身の肉」は絶対的に新しい業態だと思います。
特に初めてのお客様は、赤身肉がジューシーに焼けるという意識すらない状態でここにくると思います。
水晶で焼くと思っていない方がほとんどなので、「鉄板じゃないんだ!どんな風に焼けるのか楽しみ!」と思ってくれています。
そこでお客様と会話をしながら、一緒にお肉を焼いて楽しませていくのです。
スタッフにも「どんどん顧客を作って、顧客で席が埋まる形まで持っていこう」と、よく言っています。
最近は、新店舗出店の話が出ているので、その辺りを視野に入れて見ていこうかとも思っています。
ここは海外の1店舗目ということで、すごく大事にしている場所です。
当然、シンガポール店をきちんと守りながら次にいこうと思っています。
ー 海外は具体的にどこでしょうか?
タイのバンコクとかアメリカの話がきています。
そちらも合わせて検討中です。
■肉 勝又 Katsumata Singapore
住所:47 Duxton Road, Singapore 089511
電話:9162 7502
営業時間:12:00~14:30、18:00~23:00
定休日:なし
URL:www.niku-katsumata.com
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